クラウドワークスやLancersでWebライターの案件を探すと、「ひどい」と思わされるものが多い。このような声を耳にすることは珍しくありません。
しかし、実際のところ本当にひどい案件ばかりなのか。誇張されているのでは?と思っている人も多いようです。そこで、現役Webライターの目から、ひどい案件ばかりなのかという疑問に答えていきましょう。
結論からお伝えすると、ひどい案件があるのは事実です。
しかし、ひどい案件だけではありません。むしろ多くが真っ当というか、しっかりしたクライアント様が自社のために募集している案件が多いです。むしろ真っ当なご案件の方が多いです。
ただし、やはり中には自分自身「ひどいな」と思うような案件があるのも事実です。また、案件そのものではなく、付き合いが長くなるにつれて「ひどい」と思わざるを得ないものもあります。
実際にひどいと思った案件としてパっと思いつくものをいくつか挙げてみました。
それぞれ、実体験を交えていろいろと紹介していきましょう。
これは案件募集の際には工数の全容を伝えていないタイプですね。
伝えているのであればひどいとは思っても応募しなければ良いだけです。自分が遭遇した案件では、応募案件には「○文字の案件です。」程度だったんですね。
それがです。
蓋を開けたら記事作成の後はWordpressに入稿してもらいたい。その際にはコピペチェックをして、画像をフリーサイトから取ってきて文字の装飾をして…といった具体に、当初の「記事作成の案件」から行うべきことが増えていて、それらを含めるともはや「文字単価」で表すことがひどいなと思ってしまったケースです。
最初からそれらを告げたうえで、さらにはそれらの作業の費用を含めての料金提示であれば応募する時点で納得しているって判断されてもおかしくないと思うんですよ。
むしろクラウドワークスの案件はすべて応募しなければならないものではないんです。
ひどいなって思ったら応募しない自由だってあるんです。でも、応募して契約を締結してからこういった形で「当初アナウンスしていなかった作業」を増やすのはひどいなと思いますよね。
これは今の話にちょっと似ているんですけど、当初は記事作成って話で、記事作成を終えたら「次はこれやってください」って形でどんどん増えていくパターンですね。
相手クライアント様からすれば「ここまでやってもらいたい」ってことでゴールを設定しているのかもしれませんが、その点をしっかりと伝えてもらわないと、こちらからすると「いつまでこれをやるんだ」って気持ちになってしまいますよね。
それこそWordpressへの入稿だけじゃなくてCanvaで画像を作成しろとか、サーチコンソールでクロールさせろとか。とにかく次々と増えていきまたね。
これも、違う見方をすればよい経験ではあると思うんです。でも、どこまでやるのか分からない状況ってやっぱりこちらからすると不安じゃないですか。正社員なら分かります。
何をしても給料日になればお給料が振り込まれていますから。でも業務委託はそうじゃないんですよね。
これは実際に仕事をしたのではなく、あくまでも見かけた「ひどいな」と思ったものですが、テストライティングの報酬が極端に低いケース。
まぁ気持ちは分かるんですよ。
ただ、個人的に思うのは例えば「1文字1.5円で10,000文字の案件ですが、テストライティングは10,000文字で300円です。」みたいな。これも強制ではないので、納得したうえで案件に申し込んでいる人は別にいいと思いますけど、ただこういった形、個人的にはひどいなって思いますね。
これはランサーズのものですけど、4000文字~8000文字のテストライティングで100円。
何とも言えないですね(苦笑)
こういった案件には応募はしたことないですけど、正直、格安でテストライティングを受けさせるって時点でWebライターのことをこれっぽっちも考えていないのが見え見えじゃないですか(笑)
もちろんビジネスは自社を最優先にしても何ら問題ないと思いますけど、ただこういった姿勢って絶対どこかで出てくると思うんですよね。
「力量が分からないからまずはテスト」って理屈は分からなくはないんですけど、ただテストに対してだって修正は指示できる訳じゃないですか。
それこそ低いクオリティではあっても、修正させればそれなりのクオリティの納品物になる訳じゃないですか。
つまりは「できれば低賃金で使いたい」ってことだと思うんですよね。
もちろんビジネスである以上、そういった姿勢を非難するつもりはないですけど、ただこういった姿勢が根底にある業者だと、その後も何かと費用面でトラブルになるんじゃないかなと。
これはテストライティングを受けた業者ではありませんが、やっぱりお金にシビアな業者様がいて、1文字1円って契約で記事作成していたものに、急に「500文字単位とさせていただきます」と。「次から」ではなく、その納品物からですよ(苦笑)
だからこういったテストライティングの料金が極端に安いような業者は敬遠した方が自分のためになるんじゃないかなと。
ひどい案件に対し、Webライターができる対策って一つしかないと思うんですよ。
それは「正式契約の前に話を詰める」です。どこまでが仕事の領域なのか。
どこで「仕事終了」なのか。ここら辺を明確にしてから契約することですよね。
クラウドソーシングの案件に応募して選ばれると嬉しいのはよく分かります。自分自身も「選ばれました」って通知が来るとやっぱり嬉しいですから。
手際のよいクライアント様だとすぐにオファーを出してくれるんですけど、オファーを快諾する前に、分からない点はとにかく聞いておくべきですし、明確な答えを出してもらえないようであれば断った方が結局は自分の身を守ることになるんですよね。
これは自分の経験のお話ですが、案件に自分が選ばれてオファーを受託する前の段階での質問に対してあれこれ言われたことはないですね。
その質問に対して「そんなことはいいから早くオファー受託しろ」と言われたこともありません。
むしろそこでしっかりと煮詰めた方が後々トラブルにならないと思うんですよね。
実際、自分もそこで嫌な予感がしたり、これはひどいなって思ってオファーを辞退するケースもありますし。