現役Webライターによるいろいろな思い

Webライターは「手軽な副業」として取り組む時代ではなくなった?その理由とは?

Webライターが副業として脚光を集めたのは、クラウドソーシングの存在もさることながら、「手軽に取り組める」点が挙げられたと思うんですよね。
そこまで知識・スキルがなくとも、ある程度SEOの基礎的なことを学んで文章を作成すれば稼げるものでした。その点は間違いありません。
しかし、時代の流れの中でWebライターに求められる文章にも変化が生じているため、既に「手軽に取り組める」ものではなくなりつつあるんじゃないかなとも思っています。今回はその点について、現役Webライターとしていろいろと語っていきましょう。

確かに「かつては」Webライターは手軽に取り組めるものだった

確かにかつては間違いなく、手軽に取り組めるものでした。
それこそ自分がWebライターとして活動を始めた頃は、修正なんてありませんでしたね(笑)

求められたのは、文字数とキーワードが含まれているかのみ。とにかくキーワードを入れて、特に意味のない文章を大量生産していました。ではなぜ変わったのかと言えば、Googleの進化ですよね。検索エンジンが進化したことで、それまでのように「単語が含まれているサイトを表示する」から、「ユーザーが見て意味のあるもの」へと変わっていったんですよね。

そうすると、それなりに意味のあるものや文章力が求められるようになりました。さらには根拠・出典ですよね。いわゆるソースですが、これがあった方がSEO的に有利ということで、作成した文章に根拠を求められるようになりました。すると、「こう思ってます」「そんな気がします」は通用しなくなります。

それまでは、あくまでも「単語が含まれているか」しか問われていなかったので手軽でしたよね。でも次第に修正作業を求められるようになりました。もちろん文字単価は高くなっていますが、時給にするとさほど変わらないんですよね。

例えば一番初めに引き受けたお仕事は今でも覚えていますが、とある単語を含めた1,000文字の記事を作成するものでした。1記事1,000文字で200円。1文字0.2円のお仕事は、今ではなかなか引き受けることはありませんが、ただ何も考えずに適当に文章を作成できたので、だいたい10分かからずに1記事作成できました。キーワードを辞書登録したりと工夫することで1時間で7~8記事くらいは作成できたんですよね。つまり、時給にすれば1,400~1,600円。

  • 修正されない
  • 好きなことを書いて良い

で、この時給であれば副業としては悪くないですよね。当時は自分自身も副業で取り組んでいましたけど、正直「美味しい」と思っていましたから(笑)

これが今でも続いているなら間違いなく「手軽な副業」だと思います。

Googleの進化で質が求められるようになった

しかしお伝えしたように、Google(検索エンジン)が進化することで、それまでのような原始的なSEOが通用しなくなっていったんですよね。単語が使われていればいいってだけじゃなくて、どれだけ意味のあるものなのかが問われるようになると、そんな7~8分で1,000文字の記事作成なんてとてもじゃないけど無理です(苦笑)

それこそ昔は青春18きっぷで移動しながらとかお仕事できたんですけど、今ではソースが求められるし、しっかりとした調査をしなければならないので移動しながらの記事作成は現実的に難しいですね。

これは自分自身は本業で取り組んでいるので「やらなければ食べていけない」って思いで頑張っていますけど、今から手軽に取り組める副業を探しているって人にとっては、果たして本当に「手軽」なのかな…とは思いますよね。

さらに、これって結局今後Googleが進化すればするほど、さらに難易度が高まると思うんですよ。

文章作成だけじゃない「苦労」

Webライターのお仕事は、文章作成の難易度が高まっているだけじゃなくて、仕事の獲得しにくさも手軽な副業ではなくなりつつあるんじゃないかなと思う理由の一つです。

かつてクラウドソーシングにはWebライターのお仕事がたくさんありました。だから割と初心者でも仕事獲得できたんですよね。

でも今ではかなり少なくなっています。つまり、それだけ選ばれにくくなっているってことです。

大前提として「働く」って仕事あってこそですよね。

生み出したもので対価をもらうクリエイティブなお仕事は別ですけど、しっかりと報酬をって思ったら、お仕事に応募して、仕事を引き受けてって流れですけど、とりあえずLancersのライティングのお仕事の件数がこちら。

画像左下をご覧ください。

41件です。

もちろんちょっとしたタイミングの変動等はあると思いますが、それでもこの数字は自分自身としても衝撃ですね。自分が登録してからは常時数百件程度はあったものですが…。

いずれにせよ、この数字の案件を多くのWebライターで「取り合う」形ですよね。まさに買い手市場そのもので、1つの案件に何十人と応募しているものも多々見かけます。

果たして、そういった案件から「手軽に取り組んでいる副業組」が選ばれるのかといえば、難しいんじゃないですかね。

副業歴が長い人なら話は別ですけど、「今からWebライターでちょっとお小遣い稼ぎしよう」って人にとっては、仕事の取りにくさ・文章作成難易度を踏まえるとやっぱり「手軽に取り組める副業」ではなくなりつつありますよね。

「手軽に取り組める副業」ならWebライターはおすすめできない

これらの事情を踏まえると、「Webライターになってスキルを磨いて、将来的に独り立ちを」みたいなWebライターとしてのビジョンがある人ならともかく、「手軽に稼げる副業を探している」って人にとっては、Webライターはおすすめできないですね。

在宅でできるって点では魅力だと感じる人もいると思うんですよ。子育て中の人とか、外を出歩くことができない人とか。でも、そうじゃない人以外は、はっきり言って他の副業の方が確実性が高く、かつ仕事の難易度も低いと思いますよ。