ジャニーズ事務所の崩壊の影響を受け、いわゆる「ボーイズグループ」はまさに戦国時代。女性まで含めると、グループ活動しているユニットは数え切れません。そんな中、多くのグループが目指しているのが「国民的グループ」なのではないでしょうか。
国民的グループの難しい点として、明確な基準がない点です。いわば「ふんわりとしたもの」ではありますが、多くの人に知られることで「国民的知名度」を集めたいと、エンターテイメントの世界で多くのグループが奮闘しています。
そこで改めて、国民的グループとは何か。その条件などを考えていきましょう。
「国民的グループとは何か?」を知るためには、かつて国民的グループと呼ばれたグループを知ることで見えてくるのではないでしょうか。
ということで、かつて国民的グループと呼ばれたグループをいくつか紹介します。

解散騒動、さらにはその後の木村拓哉さんへの猛バッシングや中居正広さんの引退に関するトラブル等など、活動末期から今日までどこかネガティブなイメージが多いかもしれませんが、それまでの活躍はまさに「国民的グループ」と呼ぶに相応しいものなのではないでしょうか?
ドラマ、バラエティ、音楽など幅広い領域のエンターテイメントにおいて第一線で活躍。さらに「ただやってます」ではなく、ドラマに出れば毎回人気を集めるのみならず、身に着けているアイテムやロケ地、さらにはその職業まで話題になったり、バラエティ番組なら視聴率、音楽なら売り上げなどあらゆる面において記録を樹立。まさに「記録にも記憶にも」残る国民的グループでしょう。
その点では「国民的グループ」との言葉を生んだグループと呼べるのかもしれませんね。一つのジャンルではなく、いろんなジャンルにメンバーそれぞれが取り組み、話題・影響力を生む。グループ内における「ドラマ班、バラエティ班」といった役割分担的な考え方を生んだのもSMAPでしょう。

嵐も「国民的グループ」と呼ばれることに異論はないんじゃないですかね。
オリコン年間シングルランキング1位獲得、さらにはドラマや映画、そしてバラエティにとSMAP同様の活躍を見せましたね。
参照:オリコン
嵐もまた、「知らない人がいない」グループだったんじゃないかなと。

2025年現在も稼働していますが、厳密には「2011年前後のAKB48」でしょうかね。握手券を付随したCDのみならず、総選挙の投票権を与えたCDや女の子たちをランク付けする総選挙など、何かと話題になることを繰り返したアイドルですね。
結果、「年間シングル1位連続獲得年数」は歴代1位記録となる9年を記録。さらには2010年から9年連続、4作同時TOP10入りも記録。「知っている曲がない」といった批判があるにせよ、素晴らしい売り上げを記録しているのは事実。
参考:オリコン
特に総選挙に関してはゴールデンで放送されるなど、その人気の高さが伺えます。全盛期のメンバーの卒業によって徐々に影響力が低下してしまい、今日では坂道グループの後塵を拝しているとはいえ、知名度は抜群ですね。
SMAP、嵐、AKB48に共通しているのは、「売れた」点でしょう。ではさらに、その「売れた」を掘り下げて、いくつかの条件をピックアップしてみました。ただ、AKB48については「仕掛けた」点も大きいです。今日の炎上商法に近い点もあるので、ここでは主にSMAPと嵐の共通点を見ていくとしましょう。
「なんとなくテレビで見る」ではなく、しっかり記録も打ち立てていますよね。SMAPであれば世界に一つだけの花、嵐はTruthがそれぞれオリコン年間ランキング1位を獲得しています。SMAPに関しては「平成」のシングルランキングでも1位とのこと。解散時にファンが購入して再びランクインした点を除いたとしても、大きな売り上げを記録したことは間違いありません。
やはりこういった「実際の売り上げ」は、興味のない層に対しての説得力をもたらす点もあるんじゃないでしょうか。「売れているのか、聞いてみようかな」みたいな。今日はエンターテイメントも多様化しているため、「売れているから聞く」よりも「自分の好きなものを聞く」人が増えているとされていますけど、それでも「ヒット作品」は興味を持たれやすいですよね。
国民的グループとなるためには、メンバーがドラマで存在感を発揮することが不可欠です。そもそもSMAPの人気が「アイドル」の枠を超えたのも木村拓哉さんの影響が大きいです。あすなろ白書やロングバケーションなど主役以外で注目を集め、さらには主役となって大ヒットを記録する。
嵐に関しても松本潤さんが花より団子の準主役的な位置で話題となりましたよね。その後、二宮和也さんもさまざまな作品に出演。この二人が嵐の存在感の底上げをしたんじゃないでしょうか。ドラマで話題になるとCMや映画など「その後の活躍」も描きやすいんでしょうね。
特にCMは「なんとなく目に飛び込んでくる」ので、興味のない人も「見たことある」、つまりは知名度の底上げに繋がりますしね。
例えば国民的グループと呼ぶかは別として、ジャニーズ系のアイドルの中で「特別感」がある山下智久さん、亀梨和也さん、山田涼介さん、道枝駿佑さんはいずれもドラマで存在感を発揮しましたよね。それを踏まえると、やはり「まずはドラマをヒットさせる」が国民的グループへの第一歩なのかなと。
その点はSNSの数字にも表れますよね。
例えばなにわ男子の道枝駿佑さんのinstagram。
格好いいですね。フォロワーは記事作成時点で215万人を記録しています。一方、同じグループの長尾謙杜さんもinstagramに公式アカウントを開設しています。
フォロワー数は記事作成時点で45万人。
もちろんinstagramアカウントを開設してからの運営期間、更新頻度等の違いもあるので単純な比較はナンセンスですけど、同じグループでありながらここまで数字に違いが出るのは、やっぱり大ヒットドラマへの出演、さらには一度のみならず、何度もドラマに出演している影響が大きいんじゃないでしょうか。
グループメンバーによる多ジャンルでの活躍も大切ではあるんですけど、多分これをしていないグループってないんじゃないですかね?
それこそ今はどのグループも映画、バラエティ、さらにはYouTubeなどいろんなジャンルで活躍するメンバーがいるんです。「一つのジャンルだけでしか仕事をしていないグループ」の方が珍しいと思うんですよ。じゃあそのグループと国民的グループの差は何なのかって言ったらやっぱり「大ヒットドラマ出演者の有無」なんじゃないかなと。
やっぱりまだまだ「アイドルやグループには興味ないけど、でもドラマは見る」って人は多いんでしょうね。そういった層がドラマをきっかけに「この人ってどんな人なんだろう」とまずはグループに興味を持つ。そしてその他のメンバーにも興味を持つ。そういった人が増えれば増えるほど、グループの知名度は高まりますし、多方面で活躍していることで、例えば「ドラマとスポーツが好き」って人であれば、ドラマ出演メンバーをきっかけに、スポーツで活躍しているメンバーにハマっていくかもしれないですよね。
これまで、バラエティ番組でブレイクした方は結構いますよね。でも、じゃあそれがグループに還元されて「国民的グループになったのか」と問われると、答えは「NO」なんじゃないでしょうか。
例えばtimeleszの菊池風磨さん。「見かけない日はない」と言っても過言ではないほど、多くのバラエティやCMに出演しています。
公式instagramのフォロワーは250万人と素晴らしい数字ではありますが、グループとしてはといえば、timeleszに関しては「タイプロ」によって大きな存在感を発揮するに至りましたが、菊池風磨さんはタイプロ以前からブレイクしていましたよね。Sexy Zoneが国民的グループだったかと言われると、正直「そこまでは…」というのが本音でしょうか。
これは同じくバラエティ番組でブレイクしたTravis Japanの松田元太さんにも当てはまるんじゃないですかね。
公式instagramアカウントのフォロワー数は100万人に迫る勢いを見せていますけど、じゃあTravis Japanが国民的グループなのかと問われると答えに困るというか。誤解して欲しくないのは、Sexy ZoneもTravis Japanも魅力がないって訳ではなく、単純な「世間一般の知名度」という点ですね。
どれだけバラエティ番組「だけ」でブレイクしても、それは個人の知名度アップには繋がるものの、グループに関してはドラマほどじゃないってことでしょうね。ただ、ドラマでブレイクしたメンバーがいる中で、さらにバラエティ番組でもブレイクできれば「個性的なメンバーが揃っているグループ」として、さらに跳ねるんでしょうね。
「テレビ離れ」が叫ばれていて、「高齢者が見るもの」みたいなイメージが付いちゃってますけど、それでも見ている人は見ているじゃないですか。むしろ高齢者ばかりがってことは、グループの知名度アップにつながりますよね。
やっぱりなんだかんだ視聴習慣というか、よほどつまらないものでなければ毎週決まったものを見るって人も多いと思うんですよ。あるいは何となくテレビを付けて目に飛び込んできたり。その点ではTOKIOも国民的グループって呼んでよかったかもしれませんね。既に解散してしまったので過去形なのが悲しい点ではありますが、年金世代の自分の父親でさえTOKIOのメンバー全員把握していましたし(笑)
ただ、この点に関してはゴールデン番組にレギュラーを持つことだけでも相当ハードルが高いですが、これを継続・維持することですよね。3か月程度で終わるようでは広い認知につながらないと思うんですよ。何年も続けることで、特にグループに興味のない人も「なんとなく見たことある」「なんか知っている」となると思うんですよね。
これらの条件を踏まえた時、国民的グループを目指せそうなグループがいくつかあると思うんですよね。
もちろんあくまでも管理人の個人的な主観ですけど、国民的グループを目指せそうなグループを3つ、紹介します。

正直、入れるかどうか迷いました。それは「国民的グループを目指せない」って意味じゃなくて「既に国民的グループなのでは」との思いがあるからです。
「まだまだSMAPや嵐ほどじゃない」との声も聞かれますけど、ただ売り上げ・知名度、さらにはゴールデンタイムにレギュラーを持ち、目黒蓮さんのようにドラマ出演によって圧倒的な知名度を誇るメンバーをはじめいろんなジャンルで活躍するメンバーがいるって点では、現状では「最も国民的グループと呼ぶに相応しいグループ」なんじゃないかなと。

いろんな声がありますけど、個人的にはtimeleszも国民的グループに近いんじゃないかなと。タイプロのおかげで若年層からの知名度は文句なしですよね。じゃあ国民的グループになるために何が足りないのかってなったら「大ヒットドラマへの出演者」ですよね。いわゆる俳優枠というか。
ただ、これはまぁいろいろな意見があると思うんですけど、端的に、新規加入でかつジャニーズ事務所経験のない3人のいずれか次第かな…と。寺西さんや原さんも個性的ではあるんですけど、ドラマ視聴者層に刺さる「フレッシュな男性」となると、猪俣さん、橋本さん、篠塚さんのいずれかかなと。
この3人の誰かがドラマに出ようものなら、鉄腕!ダッシュ!!とは比べ物にならない炎上騒動に発展するかもしれません。
鉄腕!ダッシュ!!炎上騒動についてはこちら→timelesz 篠塚大輝の鉄腕!DASH!!出演から考えるおすすめジュニアは?
ただこの3人の誰かがドラマで跳ねたら、既にゴールデンタイムにレギュラー番組を持っているtimeleszは、一気に国民的グループへの階段を上るんじゃないかなと。

「国民的グループ」って、老若男女を問わずに認知・支持されるグループでもあると思うんですよ。若者には受けてても、高齢者には受けないってスタイルだと難しいと思うんですよね。だからちょっとワイルドというか、高齢者からするとちょっと「生意気な若者たち」に映ってしまう可能性があるSixTONESなんですけど、でも実はそこへの訴求もできているんですよね。
そうです、森本慎太郎さんです。鉄腕!ダッシュ!!に出演しているというか、むしろTOKIO解散後は実質的に主役ですよね?(笑)
アイドルらしからぬ泥臭さで作業する姿は、「SixTONESでバキバキに踊っている森本慎太郎」は知らないけど、でも好きだって高齢者もいると思うんですよ。格好つけず、愚直かつ泥にまみれて作業する姿って高齢者男性にも受入らていると思うんですよ。
あとは2025年4月に始まったGolden SixTONES次第かなと。これが続けば次第に知名度も上昇していくので、自ずと国民的グループの座を射止められるんじゃないかなと思います。逆にこの番組がすぐに終わってしまうようでは「SixTONESでは荷が重かった」となってしまうので、その点ではGolden SixTONESはまさにSixTONESにとって命運を握っている番組になるんじゃないかなと。
国民的グループについて紹介しました。多くのグループが目指している一方で、国民的グループじゃないからといって決してダメって訳でもないと思うんですよ。より多くの人に見てもらいたいってグループもあれば、既存のファンを大切にしたいってグループもあるでしょうしね。